御池山クレーター

御池山クレーター(おいけやまクレーター)は、長野県飯田市(旧上村)内、南アルプス南部の御池山(1905メートル)付近で発見された隕石衝突によるクレーターである
北緯35度24分46.10秒東経138度0分39.44秒に位置する
このクレーターは直径約900メートル
現在残っているのは全体の40パーセントほどである
地元では以前からこの地形の中を遊歩道が通っており、実際にクレーター内を散策でき、展望台からも一望できる
勢に詳しいごく一部のハイカーは独特の地形から隕石クレーターではないかとの疑問をもっていた
その疑問をもとに岩石サンプルを採り岡山理科大学に鑑定依頼した小学校教頭(当時)により、このクレーターは数万年前に直径40〜50メートルほどの天体が衝突した痕跡であることが確認された
衝突痕としての根拠はこの地形から、通常の地層からは発見されない、高度に細分化した「PDFs」と呼ばれる石英結晶が発見されたことによる
これは隕石衝突などの極めて強い衝撃、熱により生成されるものとして、国際的に認められている
同現象は平成15年9月に国立極地研究所で開催された国際シンポジウムにおいて、飯田市立竜岡小学校の教頭・ 坂本正夫と岡山理科大学の研究チームらによる「中部日本、御池山クレーターからの面状微細変形組織」と題する論文の中で発表された

シルバーピット・クレーター

シルバーピット・クレーター(Silverpit crater)は、イギリスの東、北海の海底に存在するクレーター
2002年に石油などの海底資源を発見するため海底を調査していたところ、偶然発見された
発見当初に隕石の落下によるクレーターであるという結論が出された
その後隕石ではない自然現象によるものという説が出され、議論は今でも決着していない
約6500万年前に形成されたと考えられており、ユカタン半島のチクシュルーブ・クレーターとほぼ同時代にあたる
これから1994年に木星に落下したシューメーカー・レヴィ第9彗星と同じように、惑星の潮汐力によって砕かれた彗星が、地球に落下し、この2つのクレーターを作った可能性も指摘されている
また、他にも複数のクレーターが同じ時期に形成されたことがわかっており、この推論を支持する理由の1つとなっている

クレーターの発見

イギリスの石油会社、BPのサイモン・スチュアートとプロダクション・ジオサイエンス社のフィリップ・アレンが、共同でクレーターの発見に貢献した
プロダクション・ジオサイエンス社が海底資源を発見するために行った共同調査で、ハンバー河口の沖合い130kmの地域に奇妙なすり鉢状に削られた海底が広がっていることを発見した
アレンはこれがなぜできたかわからなかったが、興味を持ち、自分のオフィスの壁に海底の形状のイメージを貼っておいた
別の仕事でアレンのオフィスを訪れたスチュアートは、この図を見て、クレーターではないかと考えて1つの論文に纏め上げた
2002年に科学全般の論文を掲載する雑誌であるネイチャーでこの論文が掲載された
シルバーピットという名前は近辺にある漁場から付けられた
シルバーピット・クレーターの論文が発表される3年前に、北海の海底調査から得た記録の中から、海底にある土砂に埋もれたクレーターを発見することができるのではないかという推測がなされていた
地球の地表にある推定されたクレーター数と北海の広さから、北海にあるクレーター数は約1個であると考えられ、この発見でその考えが裏付けられたことになる
実際にシルバーピット・クレーターは、北海の水面下40mにあるが、最大で約1500mの土砂に埋もれており、実際に目にすることはほぼ不可能である
クレーターができた時代には、一帯には50mから300mの海が広がっていたと考えられている

起源

クレーターは隕石あるいは彗星の衝突によるものだとする見方が支配的であるが、一方で宇宙からの飛来物と無関係にできたとする見方もある
実際にクレーターを確認し、調査を行うことは不可能であるため、決定的な証拠を得ることは非常に困難である
隕石・彗星説: 発見者であるアレンとスチュアートは、様々な推測を行い結果的に隕石、あるいは彗星によるものだと結論付けた
噴火によるものであれば存在するはずである一帯の磁場異常が認められないため火山説は排除された
地下に塩の地層があり、それが溶解したために一帯が崩落しクレーターが形作られたという説は、一帯の三畳紀とペルム紀の地層が途切れずに連続しているために排除された
隕石・彗星説を強く支持する証拠としては、地形が円形のすり鉢状で、中央で盛り上がっていることである
他の説: エジンバラ大学の地質学者、ジョン・アンダーヒルは、海底の地形変化により、クレーターのような地形が形成されたという説を発表している
一帯の地層を調査した結果、2億5千万年前までにさかのぼるペルム紀の地層が、谷状に屈折していることを発見した
また、一帯の堆積物が他の場所より薄いことを指摘し、ペルム紀に長期間にわたって形成されたものであると結論付けた
また、アンダーヒルは、クレーターの中央の盛り上がりは、画像処理の結果発生した虚像である可能性を指摘している
しかし2005年現在、クレーターを隕石や彗星の落下によるものとする考えが主流である

形状

シルバーピット・クレーターは直径約2.4kmである
地球上のクレーターとしては珍しく、中心から10km離れた地点まで複数の同心円状の輪のような地形が形作られている
このため外見的には木星の衛星カリストのヴァルハラ・クレーターやエウロパのクレーターに良く似ている
一般的にこのように周囲に複数の輪を持つクレーターは、シルバーピットより規模がはるかに大きいため、仮に隕石や彗星の落下により形成されたとすると、なぜ輪が作られたかははっきりとわかっていない
さらに現在、発見され、研究されたクレーターのほぼ全てが地上に落下した結果形成されたものであり、水面に隕石が落下した場合どのようなクレーターができるかという研究はあまり進んでいない
1つの推論によると、落下によりボウル状に地表がくり貫かれ、その後地表を形成していた軟質の物体が中心に向けて滑り落ち、その結果同心円状の輪を持つクレーターが形成されたとしている
この仮説が成り立つ条件として、軟質の物体は薄い地層をなしていなければならず、また地表の表面はもろい物質に覆われていなければならない
しかし、このような地形は地球上ではごくまれにしか存在しない
これに対して、地表のすぐ下に石灰岩の地層があり、加圧されて脆くなっていたため隕石の衝突後一気に崩落したという説が提唱されている
クレーターの大きさから、衝突した物体の大きさと速さを推定することができる
一般的な隕石や彗星は、秒速20kmから50kmの速度で大気圏に突入してくることがわかっており、これから比較的堅い隕石であるなら直径約120m、質量2.0×109kgの物体であったと推定される
彗星であったなら、大気との摩擦で一部が気化するため、これより若干大きいことになる
比較対照としては、1908年のツングースカ大爆発は、直径60m、質量4×108kgの物体が引き起こしたと考えられている
これはシルバーピット・クレーターに落下した物体の5分の1の質量である
この衝突により発生した巨大な津波が周囲を襲ったと考えられており、その痕跡を発見するための調査が行われている
しかし、2005年現在、痕跡は発見されていない
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